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2011年6月 9日 (木)

研究会の報告~科研費合同研究会「慰霊をめぐる人々とその空間」

 

 下記の日程で研究会を開催しました。

 科研費合同研究会

「慰霊をめぐる人々とその空間」

日程:5月28日(土)13:00~18:00

場所:國學院大學渋谷キャンパス学術メディアセンター棟[AMC]5階会議室06

今回の研究会は、第5回神社と「公共空間」研究会(科学研究費補助金基盤研究(C)「帝都東京における神社境内と「公共空間」に関する基礎的研究」(研究代表者:藤田大誠)に基づく研究会)との合同研究会として行いました。

内容については次の通りです。

[内容]

13:00-13:10

司会

中山郁(國學院大學教育開発推進機構准教授)

趣旨説明

西村明(鹿児島大学法文学部准教授)

13:10-14:40

報告1

「近代日本における慰霊の「公共空間」形成-靖國神社の祭祀と境内整備過程を中心に-」

報告者:藤田大誠(國學院大學人間開発学部准教授)

14:50-16:20

報告2

「環礁の悲しみ~マーシャル諸島を巡る日本人の「慰霊」」

報告者:グレッグ・ドボルザーク(一橋大学大学院法学研究科准教授)

16:30-18:00

報告3

「〈異郷の故郷〉における慰霊祭の実践-沖縄県出身の旧南洋群島移民の活動を事例として-」

報告者:飯高伸五(高知県立大学文化学部専任講師)

 報告1では、幕末維新期からの靖國神社の祭典や境内整備などに関する制度の展開過程を踏まえ、特に近代後半(日露戦争以降大正期)の靖國神社が、「慰霊」に関する「国民」的神社としての「公共空間」としてどのように再編されてきたのかについて報告がなされました。

 報告2では、マーシャル諸島における日本人の慰霊活動について報告がなされました。マーシャル諸島では、70年代以降に巡拝型の慰霊活動が展開されていきますが、それはアメリカ駐留軍を介したものでした。報告者のグレッグさんは、遺族会の活動とともに、アメリカ側との交渉役として自らも遺族会の活動に巻き込まれている状況などを報告して下さいました。

 報告3では、パラオにおける沖縄出身者の慰霊活動について報告がなされました。日本の南洋群島統治下、パラオにいた「日本人」の半数近くが沖縄出身者でした。報告者の飯高さんは、戦後に展開された沖縄出身者による慰霊活動に注目します。慰霊活動の背景には、統治時代の沖縄出身者と現地人との交流があり、それを両者の「周辺性」から生じる交流と指摘されていました。現地社会との共同性を模索することで、ナショナリティをこえた慰霊へとつながるのではないか、と展望を述べられていました。

 研究会全体の雰囲気としては、質疑やコメントのやり取りも活発になされ、時間が足りなくなるほど盛り上がった研究会でした。また、それぞれの報告についても、分野や対象によって性格が異なるものでしたが、「慰霊」という行為をめぐって、多様な見方が可能であることが示されたといえます。今回は、合同での研究会でしたが、多様な見方を突き合わせつつ議論を進める貴重な機会となり、非常に勉強になりました。

 今後、新しく研究会の日程など決まりましたら、お知らせさせていただきたいと思います。

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